根元 義章 教授が平成18年度
科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)を受賞
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『大規模コンピュータネットワークの知的管理技術に関する研究』
■業績概要
情報通信技術の利便性を誰もがどこでも安心して享受出来る情報化社会を実現するためには、衛星と地上のネットワークをスムーズに連携させる運用・管理技術とコンピュータネットワーク上での不正アクセスへの対策技術の確立が必要不可欠である。
本研究は、地上ネットワークのインフラの整備が困難な地域において有効な低消費電力の小型端末と非静止衛星ネットワークの通信方式を研究し、高効率な端末管理方式を開発した。また、不正アクセス対策として、攻撃の発信元特定に有用なハッカーによる改竄が不可能な情報源を突き止め、その情報を高度に利用した世界初の不正アクセス逆探知技術を開発した。
本研究により、低軌道衛星を利用した通信方式技術においては、通信制御のための信号を従来技術と比較して半減させることを可能とし、データ通信の高効率化を実現した。不正アクセス逆探知技術に関しては、従来技術では困難な次世代の超高速ネットワークに対応可能な逆探知技術を完成させた。
これらの研究は、地球上のどこからでもコンピュータネットワークへのアクセスが可能な通信インフラ構築のための基礎技術と、不正アクセスの発生に対する抑止力としての逆探知技術の確立により、安全・安心な情報化社会の構築へ寄与するものである。
■受賞のコメント
助手の時代から、コンピュータネットワークの構築に関する研究に従事してきております。コンピュータネットワークが社会インフラとしてその役割を果すには、平等性の確保、そして安全性が保たれ健全であることが最重要であるとの観点から、多様なネットワークのマネージメントに関する研究を地道に行って参りました。このたび、長年の努力を評価いただき、大変喜んでおります。これも、諸先生方の、これまでのご指導の賜物であり、厚く感謝いたしております。また、研究を一緒に行ってきた研究室のスタッフ、多くの学生諸君の協力があったればのことであり、皆さんに深く感謝いたしております。現在進めているネットワークセキュリティに関する研究は、限りのない研究であり今後とも研究に邁進してまいりたいと思います。 |
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根元 義章 教授 |
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