小林 直樹 教授が平成18年度
科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞
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『計算機科学分野におけるプログラム検証のための型理論の研究』
■業績概要
近年、交通システムの制御、金融システム、医療機器など重要な社会基盤の多くが計算機によって制御されており、プログラムの検証は極めて重要な研究課題である。型理論を用いた手法はプログラム検証の有力な方法の一つであるが、従来の手法では極めて限定された性質した検証できなかった。
本研究は、外界や他のプログラムと並行に動作するプログラムに頻出する誤りであるデッドロックを実行前に網羅的かつ機械的に検証するための型理論を世界に先駆けて考案し、その有効性を実証した。その後、その理論を発展させ、計算資源へのアクセス順序、情報漏洩の検証などにも応用した。
今後、本研究のさらなる発展により、金融システムや電子政府など計算機によって制御されている社会基盤の信頼性向上に貢献できると期待される。
■受賞のコメント
このたび、若手科学者賞を受賞し、光栄に思います。賞に推薦してくださった
先生方、および受賞対象となった研究にこれまで一緒に携わって頂いた方々に感謝いたします。
今回の受賞対象となったのは30代前半までの研究成果が主だと思います。その意味で、現在取り組んでいる研究が将来の同様の賞に値するものであるか、また当時と同じ程度の情熱と時間を現在も研究に注いでいるかということに思いを巡らせると反省する点も多々あります。今回の受賞を励みに研究と教育によ
り一層力をいれたいと考えております。 |
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小林 直樹 教授 |
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