福本 潤也 講師が平成18年度
科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞
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『土木計画学分野における需要予測と事業評価の制度設計の研究』
■業績概要
公共事業の需要予測や事業評価に対し、事業実施を正当化するために恣意的な分析結果の算出が行われているのではないかとの批判が寄せられている。それら分析に対する社会的信頼の回復は土木計画学分野において喫緊の課題となっている。信頼回復のための方策には、@研究開発を通じた手法の改良、A情報公開等を通じた手法の限界についての理解促進、B制度設計を通じた恣意的な分析結果算出の抑止、の大きく3つがある。本研究では、これまで十分に取り上げられてこなかったBの方策について理論的考察を加えている。本研究で得られた成果は、需要予測や事業評価に対する信頼の回復に直ちにつながるものではない。しかし、@やAの方策に関する関連研究と組み合わさることで、長期的には社会的に望ましい公共事業の実現に寄与する可能性を秘めている。
■受賞の感想
今回の受賞研究は、行政が実施する需要予測や事業評価に寄せられる「非効率的な公共事業を正当化するために過大な需要予測や恣意的な事業評価を行っているのではないか」との社会的批判を踏まえ、そうした問題を未然に防ぐための制度的方策について分析したものであります。至らない点が残されている研究ではありますが、文部科学大臣表彰若手科学者賞という素晴らしい賞をいただきましたこと、大変光栄に思っています。これもひとえに、私の研究活動を温かく励ましてくださった皆様方のお陰であります。この賞を励みといたしまして、これまでの研究の更なる発展ならびに新たな研究分野の開拓に取り組み、皆様方のご恩に報いていければと存じます。 |
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福本 潤也 講師 |
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