東北大学 大学院情報科学研究科

堀口 進 教授と福士 将 助教が
第22回IEEE国際シンポジウムDFT07で
Best Paper Awardを受賞しました

English page (←堀口 進研究室のウェブサイトより)

受賞論文:
"A Scalable Framework for Defect Isolation of DNA Self-assembled Networks,"
M. Fukushi, S. Horiguchi, L. Demoracski, and F. Lombardi,
Proceedings of the 22nd IEEE International Symposium on Defect and Fault Tolerance
in VLSI Systems, pp. 391-399, 2007.

論文概要:
現在のオプティカルリソグラフィーによるVLSI製造技術は物理的な限界が近づいてきており, CMOS
トランジスタの微細化も次第に困難になることが予測されています.これに代わる有望な製造技術と
して,DNA自己組織化技術が研究されており,また,新たな小型回路素子として,カーボンナノチュー
ブ・トランジスタやナノセルなどの研究開発も現在盛んに行われています. DNA自己組織化技術は,
生物が持つDNAを利用して小型回路素子の配置・配線を行うナノテクノロジーであり,これにより,
より高密度な回路をコンパクトな面積に実装することが可能になります.この技術を応用することで,
100万から10億個の細粒度処理ノードで構成される超並列ネットワークシステムを1つのチップ内に
実装することが可能であり,現在のチップマルチプロセッサやタイルプロセッサなどとは比較にならな
い程の大規模なチップ内並列処理が可能になります.しかしながら,DNAの自己組織化プロセスに
おいて多数のミスマッチ(誤ったDNAの結合)が発生するため,製造された超並列ネットワークシステ
ムには多数の欠陥が含まれるという問題を解決しなければなりません.

そこで,本論文では,DNA自己組織化ネットワークの欠陥を隔離しながら,論理的なランダムネット
ワークを構成する手法を提案しました.従来の手法には,ノード数に対してスケーラビリティがないた
めに,自己組織化ネットワークには適さないという問題点がありました.本手法は,1ホップウェーブ
伝播法,ビア配置法の効率化,非安全ノードの回避という,3つの改善により,この問題を解決する
ことに成功しました.
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■授賞式会場にて
授賞式会場にて

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