本研究分野では,超並列分散型コンピューティングと先端的光学計測の革新的融合研究に基づくマルチスケール先端混相流体解析手法の開発・体系化を目指している.さらに,高密度水素に代表される環境調和型エネルギーに直結した新しい混相流体システムとそれに伴うリスク科学の創成を目的とした基盤研究を推進している.
特に,サブミクロン・ナノオーダ極低温微細粒子の有する高機能性に着目し,ヘリウムを使用しない新型の一成分ラバルノズル方式によって生成される超音速極低温微細粒子噴霧の活用による環境調和型ナノクリーニング技術の創成,ならびに太陽電池・タッチパネル用ITO 膜(酸化インジウムスズ)のはく離技術に関し,異分野融合型の研究開発を行っている.また,メガソニック洗浄における粒子除去メカニズムの解明のため,メガソニック場中の複数気泡ダイナミクスの大規模数値解析を行っている.
さらには,自然災害リスク科学における混相流体力学的アプローチとして,漂流物・震災がれきが混入した津波ダメージや衝撃力,また,メガフロートを用いた沖合津波の波高軽減効果を評価するFSIスーパーコンピューティング(模擬実験)技術を開発している.
|