東北大学 大学院情報科学研究科

教 授 邑本 俊亮 Prof. T. Muramoto

学習心理情報学
研究室番号:C02
Human Learning and Memory

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 人間の学習および記憶過程における情報処理について、実験心理学および教育心理学の立場から研究する。研究テーマは以下のとおりである。
(1)文章の理解過程
 人間の文章理解は、文章と読み手の相互作用の産物である。読み手は、容量の限られた作動記憶の中で、文章に関する既有知識を活性化し、言語情報を処理ながら、明示されていない情報を推論で補い、文章全体で述べられている状況のモデルを構築する。我々が焦点を当てているのは、読み手の作動記憶容量の影響や既有知識の役割、文章読解中の推論過程、状況モデルの構造や性質の解明などである。研究対象は大人だけでなく、児童・生徒も含まれる。
(2)対人コミュニケーションにおける読解力
 対人コミュニケーションにおいては、相手の主張や意図、感情等を読み取る力が重要である。我々はそのような能力を対人コミュニケーションにおける読解力と呼び、その個人差と読解過程に影響を及ぼす要因について調べている。我々がとくに焦点を当てているのは、話し手のメッセージの中から主旨を把握する力、文字通りでない意味を理解する力、そして話し手の感情を推論する力である。
(3)リスクコミュニケーションにおける情報認知と意思決定
 リスク情報を含むコミュニケーションにおいて、受け手が伝達された情報をどのように認知し、どのように評価し、どのように意思決定を行うのかについて研究を展開している。具体的には、医療情報や災害情報を対象に、どのようなタイプの情報表現が、受け手の認知・感情・意思決定にどのような影響を及ぼすのか調べている。

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図1. 文章理解の心理プロセス

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図2. 授業もコミュニケーション

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