人間-ロボット情報学分野では,RT(ロボットテクノロジー)を活用し,安全で安心して暮らせる豊かな社会の実現に貢献することを目的として,研究教育を進めている.田所教授はレスキューロボットを学術研究分野として創成し,本研究室は,世界におけるレスキューロボット研究の中心としての役割を担ってきた.特に,レスキューロボットQuinceは福島第一原発建屋内の調査に活用され,2014年からは,レスキューロボットの社会実装を目指す内閣府・ImPACTプログラム『タフ・ロボティクス・チャレンジ』を進めている.さらに,本研究室のロボット技術は,全天候で運用可能な工場内搬送車や,パーソナルビークルを対象にした次世代交通システム,飛行ロボットによるインフラ点検等への応用にも広がっている.また,昆陽准教授は,触覚を利用した体感型インタフェースの研究開発を進め,世界の科学技術をリードすることが期待される若手研究者を支援する内閣府・NEXTプログラム(2010-2013)に採択されるなど,先進的な研究を行っている.触覚は人のコミュニケーションや運動能力を向上させるために重要であり,近年注目されている感覚メディアである.本研究室では,スマートフォンなどの携帯情報端末で疑似的な力覚インタラクションを可能とする触覚呈示技術や道具の力覚を拡張する技術,触覚フィードバックにより高齢者の歩行運動をサポートする技術を開発している.
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