第50回情報科学談話会
日 時: 平成25年6月6日(木) 17時〜
場 所: 情報科学研究科棟2階 大講義室
話 題: 人間集団における動態特性を数理モデルで考えてみる
話題提供者: 瀬野 裕美 教授 (情報基礎科学専攻 情報基礎数理学講座 情報基礎数理学IV分野)
概 要:
瀬野氏は氏の様々な研究課題の中から最近の2つの研究について紹介されました。
最初の研究に関連して, まずインフルエンザの流行パターンの実際のデータを紹介されました。次に数理モデルを導入され, 過去の経験の影響を考慮する人間の社会特性が感染症流行パターンの出現に与える影響について興味深い様々な数値実験結果を紹介されました。
2つ目の研究は, 集団遺伝学の考え方を基にして, 子に対する教育投資への親の意識分布が 社会的特性により代々形成されて行く数理モデルに関するものでした。社会的特性が与える要因として, 突然変異に対応するパラメータを導入され, 教育投資への親の意識分布の変遷のパターンについて, 興味深い様々な数値実験結果を紹介されました。
瀬野氏からの申し出で聴衆も始めからお茶やソフトドリンクを飲みながら傾聴しました。
講演後の質疑応答も飲み物や茶菓子を囲んで行われました。数理モデル自身, 実際の統計データと数理モデルとの関わりについての考え方や 生物学, 医学, 薬学等の現場の研究者たちとの関わり等について多くの質疑応答がなされました。また, 聴講者の専門的見地から経済学や言語学との関連についても有意義な討論がなされました。

■話題提供者:瀬野 裕美 教授 1 |
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■話題提供者:瀬野 裕美 教授 2 |
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