日 時: 平成24年5月31日(木) 17時〜 場 所: 情報科学研究科棟2階 大講義室 話 題: 暗号実装技術の最前線 〜暗号モジュールへのサイドチャネル攻撃とその防御〜 話題提供者: 本間 尚文 准教授 (情報基礎科学専攻 計算科学講座 計算機構論分野) 概 要: 本間氏はまず、暗号と暗号解読は何かを「赤ちゃんの言葉の解読」にたとえて、シーザーやシャーロックホームズなど、歴史を辿って平易に説明し、暗号が現代の人間生活にどのように使われるかを紹介しました。 次に、現代の暗号トレンドとして、通信途中の傍受でなく暗号化の時の電気信号変化などの付随情報を用いた攻撃(サイドチャネルアタック)が重要であり、その学術的解明と実装技術が研究の本流になっていることを示し、サイドチャネルアタックの基本手法とその対策について解説されました。 最後に、研究室の研究テーマと実績を示し、サイドチャネルアタックの評価のための暗号回路の実用化と普及、アタックに強い暗号システムの開発と標準化への国際的な貢献、東北大学における学際的な共同研究の実施と成果について紹介されました。 50人を超える参加者は、本間氏のユーモアを交えたわかりやすく、かつ迫力のある話に聞き入りました。