東北大学 大学院情報科学研究科


「第42回情報科学談話会」開催のご案内

研究室の学生諸君等、お誘いあわせのうえ、ぜひご出席ください

談話会ポスター(宣伝用に使用してください)(pdf)
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日    時: 平成23年7月7日(木) 午後5:00より
場    所: 情報科学研究科棟2階・大講義室
話題提供者: 三浦 佳二 助教
(応用情報科学専攻 応用生命情報学講座 生命情報システム科学分野)
話    題: 時間変動するデータから変動しない情報を取り出す数学
概    要:   今年発足した数学連携推進室において、私が現在行なっている研究内容および、今後どんな連携研究ができそうかについて発表を行なう。
  2つの時系列データが与えられたときに、それらが因果関係を持つかどうかについて調べるために、相関関数を計算する方法がある。しかしながら、現実の時系列データは、時間が経つにつれ平均的にドリフトしていくなど、非定常であることが多い。そのような場合には、定常性を仮定する従来の相関関数では見せかけの相関が発生し、正しく相関を推定することができない。そこで、情報幾何学の意味での「射影」を用いることで、ドリフト(期待値の時間変動)がどのような形であったとしても、相関関数を正しく推定する方法を提案する。
  以上の方法は、相関関数への応用に限定するものではなく、「変動するデータから、変動しない情報を取り出す」枠組みとして、一般化することができると考えられる。諸分野における非定常データの新しい捉え方を提案するという形で、学際的な共同研究を推進していく展望を述べる。
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