東北大学 大学院情報科学研究科


「第30回情報科学談話会」開催のご案内

研究室の学生諸君等、お誘いあわせのうえ、ぜひご出席ください

談話会ポスター(宣伝用に使用してください)(pdf)
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日    時: 平成20年9月25日(木) 午後5:30より
場    所: 情報科学研究科棟2階・大講義室
話題提供者: 小川 芳樹 准教授 (人間社会情報科学専攻 言語情報学分野)
話    題: 言語の普遍性と多様性を見るひとつの視座 − 位置変化構文をめぐって
概    要:  「生成文法」と呼ばれる言語理論は、ヒトの脳に内在する言語の文法知識の体系と、それがどのようにして脳に備わったかを研究対象としています。生成文法が提唱する「自然言語の文法知識の大部分は生得的なものである」という仮説は、我々の言語知識には外界からの入力によっては修得できないものがあるという事実や、例えば英語と日本語のように類型論的に無関係の言語の間にも、きわめて多くの共通性と変異の規則性が見出されるという事実などによって支えられています。本トークでは、言語学の中での生成文法の位置づけ、および、言語学の進展の中で生成文法が果たしてきた役割について概観するとともに、与格構文、二重目的語構文、使役移動構文、連動詞構文など、位置変化を表すいくつかの構文を取り上げ、言語の普遍性と多様性に対する分析の一端を話題として提供します。それを通して、言語学から情報科学の広いコンテクストに向かってどのような橋渡しができるか、また、情報科学の視点から見た言語学の将来像などについて、皆様のご意見を伺える機会になればと願っています。
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