日 時: 平成19年7月26日(木) 午後5時30分〜7時20分 場 所: 情報科学研究科棟2階 大講義室 参 加 者: 約30名 話 題: 「確率的情報処理の展開 −ゆらぎをてなづける秘伝の法則 More is different−」 話題提供者: 田中 和之 教授 (応用情報科学専攻・物理フラクチュオマティクス分野) 概 要: 田中教授は、物理学的法則に基づいてありうべき結果を予測したり、命題群に 基づいて論理的帰結を演繹したりする理詰めの情報処理がコンピュータの発達 により高速に実行されうるようになったのに対して、入手されるデータを本当に 知りたいことにつなぐためにわれわれが日常生活で行っている情報処理の方は、 もともと入手されるデータがノイズや誤りを含んでいたり欠損していたりするため、 コンピュータではうまくやれなかったが、このような情報処理も不確実性をともなう データにおける確率的情報処理のおかげでコンピュータに効率よく実行させること ができるようになったということを、確率的画像処理を例にあげながら話されました。 田中教授のお話は、公式の質疑応答が打ち切られた後も、個別的に質問が続出 するなど、参加者の心を強く捉えたようです。