社会構造変動論

人間社会情報科学専攻

社会構造変動論 C07 Social Structure and Change

  • 徳川 直人 教授 (Prof. Naohito Tokugawa)    
  • 岡田 彩 准教授 (Assoc. Prof. Aya Okada)    
  • ZHOU YUQIN 特任助教(研究) (Assis. Prof. ZHOU YUQIN)
研究キーワード社会構造、相互行為、社会理論、市民社会論、フィールドワーク

理論とフィールドから読み解く「社会」

政治や経済とは区別される「社会」――人々の生活や社会的習慣の内実、社会意識やエートス、社会関係とコミュニケーション、存在とイデオロギー。それと社会の構造や制度との関連を問うのが「社会学」の視点です。「情報」と関連づけて、人と人との「やりとり」に焦点を合わせるとも言えます。理論とフィールドワークの両面からそのリアリティに迫ろうとしています。

理論研究では、マルクス、ウェーバー、デュルケム、ミード、パーソンズ、ゴフマン、ハーバマスといった古典的な議論から、カルチュラル・スタディーズ、現象学的社会学、シンボリック相互行為論などの現代的な議論までをカバーしています。精読で「課題を深める」のが基本姿勢です。フィールドワークでは、日本の農村社会学が培ってきた方法論を受け継ぎつつ、有意選出、事例調査、半構造的インタビュー、モノグラフ、参与観察など、今日的な「質的研究法」にも視野を広げています。技法や手順を一人歩きさせるのではなく、「対象と対話する」姿勢を重視しています。

近年では、中国山東省における日中共同チームによる農村調査が結実した『中国農村の集住化』が公刊され、徳川教授の経験と言語に関する相互行為論を基礎とした『色覚差別と語りづらさの社会学』も出版されました。岡田准教授は、NPO・NGOによる戦略的な情報発信と寄付やボランティアの関係について研究を進めています。