言語テキスト解析論
人間社会情報科学専攻
言語テキスト解析論 C06 Text Structure and Linguistic Information
人間言語の普遍性と多様性の解明
当研究室では、人の言語能力とそれが生み出し得る表現形式について、理論とデータの両面から研究しています。特に、語や構文の成り立ちと用法についての事実を観察・収集することにより、自立的な規則体系によって生成された語の統語構造・意味構造が、通時的にどのように変化してきたか、また、共時的にもレジスターの違いによってなぜ多様化し得るかについて解明することを目標としています。日本語と英語を中心に、世界の様々な言語や方言をデータとして扱います。
具体的には、次のような領域で研究活動をしています。
1)形態統語論
2)語彙意味論
動詞・名詞・形容詞・接置詞(前置詞・後置詞)の意味構造を調査し、その基本的な鋳型とはどのようなものか、また、語彙情報のどの側面が統語構造に反映されるかを解明する。
3)史的統語論・比較統語論・心理言語学
言語獲得時の一次言語資料の異分析や、言語接触などの外的変化によって、語の統語・形態・意味構造が通時的になぜ現在のような形に変化してきたか、なぜ現在あるような多様性が存在するのかについての仮説を立てるとともに、コーパスや実験心理学の手法などを用いて、その仮説の検証を行う。(認知心理情報学分野との共同研究を含む)
このような研究をより学際的に発展させるため、以下のような共同研究活動を進めています。
言語変化・変異ユニット:
http://ling.human.is.tohoku.ac.jp/change/home.html
AA研共同利用・共同研究課題「理論言語学と言語類型論と計量言語学の対話にもとづく言語変化・変異メカニズムの探求」:
http://www.aa.tufs.ac.jp/ja/projects/jrp/jrp271
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FLBとFLN(Swedberg (2011) "What Makes Humans Unique? (II)"より引用)
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共著書『文法化・語彙化・構文化』の刊行