情報基礎数理学 IV

情報基礎科学専攻

情報基礎数理学 IV A04 Mathematical Structures IV

  • 宮島 信也 教授 (Prof. SHINYA MIYAJIMA)  
研究キーワード数値解析、行列解析

精度保証付き数値計算

理工学においては、現象を理解するために数理モデルが作られ、これらのモデルを解くことによって、未知の現象の予測や新たな工学的製品の設計等が可能となる。ほとんどの場合、これらのモデルは解析的な手法で解くことが困難であるため、計算機を用いた数値計算により解かれることが多い。一方、計算機を用いた数値計算では、その計算は正確には行われない。四則演算の結果はその都度有限桁に近似され、極限を含む無限演算はすべて有限演算に近似される。その結果、時として、符号さえも真の値とは異なる結果が算出されることがある。

 

計算結果から正しい結論を得るためには、「その計算結果が何桁正しいのか」を確定する必要がある。本研究室では、計算結果のみならず、「その計算結果が何桁正しいのか」という情報も与える手法を構築している。特に、行列問題(行列方程式、行列関数、行列の固有値問題、行列の特異値・特異ベクトルの計算、線形最小二乗問題等)に興味をもち、より高速、かつより多くの桁数が正しいと保証できる手法の構築に取り組んでいる。このような手法を構築するためには、計算機内で得られる値のみを用いて、解の存在範囲を定量的に求めるための定理を証明することが必要となる。