東北大学大学院情報科学研究科は、1993年に本学初の独立研究科として創設され、2026年で創立33年目を迎えます。本研究科は、情報科学を自然科学・工学にとどまらず、人文・社会科学をも包含する「知の総合領域」と位置づけ,社会課題の解決と未来社会の創造に資することを理念として発展してまいりました。これまでに多くの優れた人材を輩出し、学術の発展と産業技術の振興に貢献してきました。
現代社会が直面する課題――少子高齢化,気候変動、エネルギー問題、AI倫理など――は、ますます複雑化・高度化しています。これらの課題に対しては、個々の専門分野における卓越した研究成果、すなわち「点」のみならず、それらを有機的に結び付け、分野横断的に展開する「面」としての研究力が不可欠です。本研究科では、文理融合を基盤としつつ、多様な研究分野を横断する連携を強化することで、「点から面」へと研究・教育を発展させ、社会に新たな価値を創出していきます。
本研究科では、情報基礎科学、システム情報科学、人間社会情報科学、応用情報科学の4専攻のもと、AI、量子コンピューティング、数理科学、セキュリティ、ヒューマンインタフェース、言語処理、行動分析など幅広い分野で研究を推進しています。さらに、タフ・サイバーフィジカルAI研究センターをはじめとする研究拠点や、産官学連携による共創の枠組みを通じて、社会実装を見据えた先進的な取り組みを展開しています。
教育においても、国際共同大学院プログラムや学際的教育プログラムを通じて、専門性と俯瞰力を兼ね備えた人材の育成に取り組んでいます。特に、英語による教育の充実や海外との連携強化を通じて、国際的に活躍できる人材の育成を一層推進しています。
2024年11月に東北大学が日本で初めて「国際卓越研究大学」に認定されたことを受け、本研究科はその中核分野である情報科学の拠点として、学際連携と国際展開を牽引しています。現在は、次世代の研究・教育拠点となる情報科学研究科2号館の整備も進めており、さらなる発展に向けた基盤強化を図っています。
情報技術が社会の基盤となる現代において、本研究科は「新しい情報科学」の創造と発信を通じて、世界に貢献してまいります。今後とも、皆様の温かいご支援とご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
令和8年4月1日
