第9回 情報リテラシー連続セミナー@東北大学を開催しました

<2015.12.8>
 第9回情報リテラシー連続セミナー@東北大学は、国立教育政策研究所総括研究官の福本徹先生をお迎えして、10月31日に行われました。今回の題目は「次の学習指導要領の方向を見据える―今なぜアクティブ・ラーニングなのか」です。

 福本先生は、大阪大学で修士課程を修了された後、民間企業での勤務の傍ら東京工業大学の博士課程に進学され、学位取得後は、国立教育政策研究所に所属されています。現在は、国レベルの21世紀に向けた教育課程に関する基礎研究や、そうした課程に関わる実践校での取り組みについて調査をされています。今回は、次期学習指導要領の方向についてお話しいただきました。

 現在、中央教育審議会では平成29年に告示される予定の学習指導要領への改訂に向けた検討がされていますが、そこでは、これからの時代に必要な汎用的な資質・能力をどう育成するかを中心に議論がされているそうです。現在の社会情勢では、社会の変化が激しく学ぶ対象やゴールが存在しないことなどから、様々な知識や情報を活用して、目の前の問題を異なる他者とともに解決していく汎用的な資質・能力が必要とされているそうです。

 また、汎用的な資質・能力を身に付けるためには、話を聞くだけではなく、実際に使って学んで身に付けることが必要であるとされ、「アクティブ・ラーニング」という能動的な学習方法が重要視され、それを幼小中高から大学教育までどう接続するかについての議論が行われているそうです。

 しかし、教員にとっては、すべての授業を「アクティブ・ラーニング」で行う必要はなく、一斉授業で必要な知識・技能を教授しながら「アクティブ・ラーニング」を何のために行うかをしっかり捉える必要があると仰っていました。また、教育課程企画特別部会の「論点整理」で示された「何を知っているかできるか」「知っていることをどう使うか」「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか」の3つの柱をもとに、より具体的な目標を各学校ごとに設定して実践を行うことが重要であることもお話しいただきました。

 そして、授業を考える際には、<教科等の内容>を、<学習活動>を通して学習し、<汎用的な資質・能力>を育てるという形式が必要であり、それらを分断させることなく、学習の中で資質・能力を使い、育てていくことが重要であると仰っていました。

 今回は、中央教育審議会での次期学習指導要領の議論の中で、主要な論点である資質・能力や、資質・能力を育てるための「アクティブ・ラーニング」について、実践の様子も踏まえながらお話しいただき、またご講演後の活発な議論を通して、こうした議論がなぜ今必要とされるのかを、しっかり認識することができました。

 福本先生ありがとうございました。


(博士課程前期2年 相沢優)

窪俊一代表によるプログラムの紹介 国立教育政策研究所総括研究官 福本徹先生による講演「次の学習指導要領の方向を見据える―今なぜアクティブ・ラーニングなのか」 参加者と堀田龍也教授によるディスカッションの様子