第46回 情報リテラシー連続セミナー@東北大学を開催しました

〈2020.9.5〉

 第46回情報リテラシー連続セミナー@東北大学は、9月5日(土)に山口大学教職大学院 教授 鷹岡亮先生をお迎えして実施されました。新型コロナの影響から、前回に引き続き、今回の連続セミナーもオンライン会議システムZoomを活用しての開催となりました。今回の題目は「教育AIが支援できることは何?」です。鷹岡先生は、授業や学習を支援する学習支援技術の研究開発や授業・学習におけるICT活用に関する研究を行なっていらっしゃいます。

 本セミナーでは、教育とAIのこれまでの研究を振り返りながら、現在最先端の教育AIの取組を分類し、わかりやすくご説明をいただきました。教育AIは、最近ではAIドリルに代表されるような個別最適化の仕組みが注目されています。AIドリルでは、AIの仕組みを活用して、学習者がドリル学習に取り組めば取り組むほど、個別学習者に最適な問題(と考えられるもの)を提供する仕組みです。しかし、学びに向かう力がまだ弱い学習者がどこでつまづいているのかを理解し、足場架けを行い、自律的に問題を解決していく力を育むよう指導するプロセスをコンピュータで実装するのはまだまだ難しいことだと例題を用いてお示しくださいました。そして、その難しい取り組みを人間である教師が行っており、人間教師が如何に多くのスキルを持ち、情報処理と意思決定を行っているのかを鷹岡先生のご説明から垣間見ることができました。そのうえで、鷹岡先生は、人間教師の教育活動を科学的に解明し、今後、教師の指導に役立つ意思決定システムの開発が必要となってくるともお話しくださいました。
 
 現在、私たちが社会生活で使っているAIは、人の生活を便利にしたり,豊かにしてくれています。教育AIも同様に、学習者や教師に寄り添い、学びを支える相棒でありたいと鷹岡先生はおっしゃっていました。鷹岡先生は最後に「教育AIを、学校現場や関係者の皆さんとともに推進していきたい。一緒に取り組みを進めようと思う方は、いつでも連絡ください」とのコメントを下さり、ご講演を締めくくられました。堀田先生は、GIGAスクール構想の進展で、学校や学びにICTが活用されるようになると、教育AIの進展が見込める点について、まとめコメントをされていました。私たち、教育に関わる一人一人がどんな取り組みができるのか、考えていきたいと思います。

 今回の連続セミナーも前回同様に、Zoomを用いたオンライン会議での講演とZoomの1機能であるブレークアウトルームを駆使したディスカッションが行われました。以前のリアルセミナーと同様に今回も、参加者の皆様から沢山のご質問が集まり、活発な議論となりました。

 鷹岡先生、この度は大変お忙しい中、貴重なお話をしてくださり本当にありがとうございました。

(博士後期課程3年中川哲)

窪俊一代表による開会挨拶 山口大学 鷹岡亮先生による講演「教育AIが支援できることは何?」 ブレークアウトルームによるグループディスカッションの様子 堀田龍也教授によるまとめ