第36回 情報リテラシー連続セミナー@東北大学を開催しました

2019.2.25
 223日(土)、ソニー株式会社MESHプロジェクトの萩原丈博氏をお迎えして、第36回情報リテラシー連続セミナー@東北大学が行われました。今回の題目は、「ここから始めるプログラミング教育」です。

 萩原氏は、「MESH(メッシュ)」の開発者です。MESHとは、さまざまな機能を持ったブロック形状の電子タグを、アプリ上でつなげることにより、日常生活の「あったらいいな」が実現できるツールです。身近なものと電子ブロックの機能をプログラミングすることで様々なアイデアを形にできることから、学校現場や民間でのプログラミング教育で幅広く活用されています。

 セミナーの開始時点で、すでに4~5人のグループごとにMESHの1セットとタブレットが机上に置かれ、参加者は興味津々です。最初は、萩原氏の説明をもとに実際に使ってみました。タブレット上でアプリを操作し、動きタグ、LEDタグ、明るさタグ、人感タグ等を組み合わせて行きます。タブレット上の簡単な操作で、タグが点滅したり、動かすことで音が鳴ったりするしくみに、参加者は驚きの声をあげていました。特に自由試行の際には、夢中になって様々な機能を試していました。

もともと萩原氏がMESHを開発しようと思ったきっかけは、朝起きる時に気付かずに目覚ましを止めていることがあり、スヌーズボタンが洗面所にあったら起きるのではないかと考えたことだったそうです。発明となると難しいと考えられますが、「アイデアとは新しい組み合わせ(ジェームス・W・ヤング)。新しいものを考えるときにはゼロから考える必要はない。」と萩原氏は述べます。この言葉に参加者も開発意欲を喚起されました。

 次に実際にMESHを使ってのワークショップです。萩原氏から出された課題は、「身近なものをパワーアップさせて日常生活を『ちょっと良く』する」というものです。ハンガー、メガホン、紙コップ等、様々な身近な道具とMESHを組み合わせ、グループで課題に挑戦しました。「ハンガーに明るさタグを付けて、暗くなったら『取り込んで』とお知らせするのにしたらどうだろう」「ごみ箱がいっぱいになった人感タグと音で知らせる仕組みは?」というように様々なアイデアが出され、思う存分試行錯誤した30分間でした。終了後は発表対象のグループに成果を披露し合い、満足感をもって活動を終えました。

 その後は萩原氏の講話です。MESHを使って身につく能力として、「問題解決力」「論理的思考」「ITリテラシー」「コミュニケーション力」「協調性」「自信」があげられました。特にグループワークに適していることでコラボレーションが活発になること、操作が容易で楽しくアウトプットに辿り着くことできることが自信になるという話に、実際に体験をした参加者は共感していました。また、「今後もインターネットにつながるデバイスの数がどんどん増え、生活環境がコンピュータプログラムに制御されたものにあふれていく」「社会の課題解決のためにはすべての人がコンピュータのことを無視できない」という現状から、改めてプログラミング教育の必要性を学ぶことができました。最後には小学校でのMESHの具体的な活用事例を紹介していただきました。

 参加者からの感想では、MESHについてのよさが次々と出てきました。また、活用方法についての質問やアイデアも交流され、今回のテーマの通り、参加者がそれぞれの立場で「プログラミング教育を考え、推進していこう」という思いを共有することができました。その点では各自のプログラミング教育に対する見方や考え方を深めることができたセミナーでした。
 講師の萩原丈博氏に感謝いたします。ありがとうございました。

 (博士課程後期2年 佐藤正寿)

窪俊一代表による皆勤賞の表彰 ソニー(株)MESHプロジェクト 萩原氏による講演「ここから始めるプログラミング教育」 ワークショップの様子 堀田龍也教授によるディスカッションの様子