第35回 情報リテラシー連続セミナー@東北大学を開催しました

2019.1.13
 第35回情報リテラシー連続セミナー@東北大学が112日(土)に、相模原市教育委員会教育局指導主事渡邊 茂一先生をお迎えして行われました。今回の題目は、「全校が一歩を踏み出す相模原市のプログラミング教育」です。

 相模原市ではプログラミング教育を市の全校で実施しています。平成28年から取り組みを始め、どのようにして全校展開したのか、今後どのように展開していきたいのかについてについてお話をしていただきました。

 まずH28年度は、プログラミング教育の小学校段階から導入することが決まった年度であり、平成29年度〜31年度の相模原市教育振興計画の中で、「相模原市立小・中学校の情報科推進計画」の施策として、プログラミング教育を位置付けました。各校では、この計画を受けて、学校教育計画として推進計画を作成しました。相模原市は子ども達が使う事のできるコンピュータが潤沢にあったわけではありませんが、このように各校がやらざるを得ない状況を作るようにしました。

 H 29年度は全校でプログラミング教育を行いました。プログラミング教育を導入する際には研究校を置くこともありますが、相模原市では全校で実施することで、先生が自分の学校のプログラミング教育を見ることができるようにしました。全校で授業をすることをトップダウンで決め、各校の中で実施のための支援をするボトムアップの体制作りを行いました。例えば教育委員会では、学年や時期、教科の授業にするという実施条件を決め、算数の専門家と一緒に授業づくりを行ったり、メンターの育成を行ったりしました。メンターの育成については、教科のプロフェッショナルや、授業の豊富な実績はあるけれど、プログラミングに苦手意識のある先生などを候補者として選定しました。さらに、公開授業を実践事例としてまとめて、「さがみはら教育163号」として公開しました。

 H30年度になると先生が自発的に授業づくりを始めました。教育委員会が作成した授業の他にも、国語、算数、理科、社会、生活など、様々な教科の中での取り組みが行われ、実際にICT支援員が派遣された授業数のうち、半数以上がプログラミングの授業でした。現在先生には、プログラミング教育は、まずは取り組みたい授業を並べるところから取り組んでみることを勧めていますが、今後については、発達の段階に応じた資質・能力を身につけることのできる系統的な市統一カリキュラムを作って発信していきたい、と考えているとのことでした。

 セミナーでは、複数の実践事例や児童の様子を共有していただき、また相模原市の経験から得られたプログラミング教育導入の具体的な提案などをお話しいただき、会場は大変盛り上がりました。参加者からは大変納得度が高く、有益なセミナーだったとの声が聞かれました。

渡邊先生、ありがとうございました。

(博士課程後期2年 小田理代)

窪俊一代表によるプログラムの紹介 堀田龍也教授による講師の紹介 相模原市教育委員会 渡邊 茂一先生による講演「全校が一歩を踏み出す相模原市のプログラミング教育」 質疑応答の様子 グループディスカッションの様子