第21回 情報リテラシー連続セミナー@東北大学を開催しました

<2017.4.25> 
 第21回情報リテラシー連続セミナー@東北大学が4月15日(土)に、韓国教育学術情報院主任研究員であり、東京大学大学院教育学研究科外国人客員准教授の曺圭福先生をお迎えして行われました。今回の題目は、「韓国のデジタル教科書活用(デジタル教科書はトロイの木馬になるか)」です。

 曺先生は、韓国の初等中等教育の情報化全般、その中でもとりわけICT活用やデジタル教科書に関する政策や調査等に関わっていらっしゃいます。現在は、韓国教育学術情報院の主任研究員をされており、また2017年4月より東京大学大学院教育学研究科外国人客員准教授もされております。

 ご講演では、3つの観点からご講演いただきました。

1. デジタル教科書活用教育に関する先行研究

2. デジタル活用教育に関する先行研究への疑問

3. これからの課題

 韓国のデジタル教科書活用教育に関する先行研究については多彩ですが、例えば学習者の能力と認識については、主に量的研究であり、各科目の成績の前後比較などをしているそうです。また、成績などの認知的なことだけではなく、子供たちとの関係など非認知的なことも向上しているということが分かっているということでした。さらに、学習効果に対する認識については、デジタル教科書は学生の興味や動機を高めるには大きな助けを与えますが、学習態度や内容の理解においては一般的な教科書と比較して相対的に低く認識しているそうです。その他にも曺先生は沢山の韓国のデジタル教科書活用教育に関する先行研究について、示してくださいました。

 そして次に、デジタル活用教育に関する先行研究への疑問としてデジタル教科書自体の曖昧さや不完全さについてお話してくださいました。まず、曖昧である理由については、教授活動なのか道具なのか区別がつかないからということでした。一方、不完全な理由は、量的な分析が多く、より深い分析ができていないからということでした。

 そして最後に、これからの課題についてのお話の中で、曺先生は、スマホとSNSが身近になっているため、BYODとしてのスマホやクラウドとしてのSNSを活用するのはどうかという提案がございました。それによって、デジタル教科書がトロイの木馬になれるのではないかということでした。

 韓国のデジタル教科書活用の現状と課題について、詳しく教えてくださいました。

 曺先生、ありがとうございました。

(博士課程前期2年 望月翔太)

窪俊一代表によるプログラムの紹介 堀田龍也教授による講師の紹介 韓国教育学術情報院 曺圭福先生の講演「韓国のデジタル教科書活用」 グループディスカッションの様子