第2回 情報リテラシー連続セミナー@東北大学を開催しました

<2014.12.20>
 第2回情報リテラシー連続セミナー@東北大学は新潟大学教育学部附属新潟小学校教諭の片山敏郎先生をお迎えして行われました。今回の題目は「小学校における情報リテラシー教育の実践」です。

 片山先生は、新潟県の小学校の教諭を努められた後、新潟大附属新潟小に赴任され、同校で情報リテラシー教育の実践を先導なさっております。また、現在ではデジタル教科書学会の会長も兼任され、情報リテラシー教育の実証的な研究の場でも学術的に貢献なさっています。

 片山先生は自身の新潟大附属新潟小の実践を振り返りながら、情報リテラシーを子どもにとって汎用的な資質・能力として身につけさせるためには、
①全ての教科でICTの活用経験を積ませること。その過程で子ども自身が情報リテラシーを生み出す姿を教師がしっかり見つめていくこと
②そして、教師がその良さを発見・価値づけしていくことで、子供自身に情報リテラシーの大切さを自覚させていくこと
の2点が重要になってくると仰っていました。

 これまでの一般的なICT活用のシーンでは、ICTを活用することとそれによって向上する様々な学力との関係が曖昧になっている節がありました。しかし片山先生は、ICTを活用して培われる情報リテラシーは「これからの時代に必要な新しい資質能力である」と断言されていました。そうした情報リテラシーを基礎的な学力の根本に据える観点に立てば、ICT活用はこれからの資質能力の向上にとって無くてはならない貴重な経験だということになります。

 そこで新潟大附属新潟小では、生徒がICTの活用を積極的に行えるよう意図的に授業を設計し、生徒がそれぞれの仕方で情報リテラシーを発揮しはじめる場面を教師が見極めていると言います。その過程ではもちろん、子どもが想定外の行動をとることもあります。ただ、まずは子どもにやらせてみてそれでだめならば理由をしっかり教え、良い活用を価値付けていくことが大切であるとお話しされていました。

 講義の後のディスカッションは前回と同様のお題で議論が行われましたが、前回よりも具体的なシーンを前提した意見が多かったように思います。特に、片山先生に向けられた「ICT活用は手段か?目的か?」という質問について、「ICT活用を必ずしも目的と考えるのがいけないのではなく、ICTを目的として利用することによってそれが手段として使えるようになるようなスパイラルが大事」というお答えを頂きました。これは子どもが主体的にのぞむICT活用を日々研究されていらっしゃる片山先生だからこその示唆に富む主張であると感じました。

 片山先生ありがとうございました。

(博士課程前期1年 相沢優)

新潟大附属新潟小 片山敏郎先生による講演「小学校における情報リテラシー教育の実践」 グループディスカッションの様子 グループディスカッションのまとめ