第16回 情報リテラシー連続セミナー@東北大学を開催しました

<2016.9.12>
 第16回情報リテラシー連続セミナー@東北大学は、徳島県東みよし町教育委員会ICT教育支援員の高橋あゆみさんをお迎えして、9月3日(土)に行われました。今回の題目は、「教員を支えるICT支援員の業務の実際」です。

 高橋さんは、2010年に総務省FS(フューチャースクール)推進事業において東みよし町立足代小学校専属ICT支援員として常駐で派遣され、そこでの功績が高く評価されました。その後、徳島県東みよし町教育委員会学校教育課にて、現在も東みよし町立学校ICT教育支援員を務めていらっしゃいます。

 今回のセミナーでは、大きく分けて、
1.国内におけるICT支援員の配置の状況
2.東みよし町におけるICT支援員の業務の実際
3.ICT支援員に期待されること
の3つの観点から、高橋さんにご講演頂きました。

 まず、国内におけるICT支援員の配置の状況は、文部科学省の2016年の調査によると、ICT支援員導入の推進により、組織としての学校づくりに「取り組んでいる」のは、都道府県では19.1%、政令市では50.0%、市町村では22.7%であり、人数にしたら全国で2000人強であるそうです。また、ICT支援員には教育委員会に直接雇用されるタイプと、教育委員会がどこかに業務委託するタイプの2種類あるということでした。他にも、直接雇用と業務委託のメリットやデメリットなど、どちらの業務形態も経験している高橋さんだからこそできる大変貴重な話でした。ICT支援員の配置形態に関しては4種類あり、巡回、地教委配置、常駐、ヘルプデスクであるということを仰っておりました。

 次に、東みよし町におけるICT支援員の業務の実際については、高橋さんは実際に小中学校での業務と学校教育課での業務を行っており、小中学校では環境整備支援や授業支援を行い、学校教育課では教育CIO補佐役のような事務を行っているそうです。授業に配慮した教室ICT環境整備のために、教師も子どもも使いやすい機器配置、配線整理、全小中学校・全教室で機種・配置・設定を統一し、例えばアイコンの並びまで統一するほど徹底していらっしゃるということが印象的でした。また、授業に配慮した教室ICT環境整備があってこそ、一人一台の情報端末が入ってきてもそれを活かすことができると力強く仰っておりました。授業支援としては、特定の学級の授業を1時間通して支援するTT(チームティーチング)に加え、校内を巡回しながらの支援も実施されているそうです。その他にも、教員のICT活用指導力向上のための支援や教員のねらいに応じた授業デザインの提案をすることもあるそうです。一方で、上述した学校教育課での教育CIO補佐役のような事務仕事とは、情報化による授業改善と情報教育の充実、学校のICT環境の整備、リスクマネジメント、情報公開・広報・公聴、人材育成・活用ということでした。

 最後に、ICT支援員として求められているのは、学校のニーズに合わせて、ICTを活用した教育活動を柔軟に支援できる人材ということを仰っておりました。また、ICT支援員は学校の中で教員や児童に学び、授業への配慮ある支援として学んだことを「授業への配慮」として返していくことを繰り返すことで、学校の文化に馴染んで信頼を得て学校の教職員の一員として機能していくのではないかと考えているそうです。

 高橋さんには、ICT支援員について、ここには書ききれないほど、多くのことをお話しいただきました。また、ICT支援員について初めて知ったという参加者の方のためにも、分かり易くご説明いただきました。

 高橋さん、ありがとうございました。


(博士課程前期1年 望月翔太)

窪俊一代表によるプログラムの紹介 堀田龍也教授による講師の紹介 徳島県東みよし町教育委員会 ICT教育支援員 高橋あゆみさんの講演「教員を支えるICT支援員の業務の実際」 グループディスカッションの様子 参加者の発表の様子