第15回 情報リテラシー連続セミナー@東北大学を開催しました

<2016.7.29>
 第15回情報リテラシー連続セミナー@東北大学は、東京都立町田高等学校指導教諭の小原格先生をお迎えして、7月23日(土)に行われました。今回の題目は、「高等学校の教科情報では何がどう教えられているか」です。

 小原先生は、都立町田高等学校情報科・主幹教諭を経て、現在は指導教諭として勤務されているだけではなく、次期学習指導要領に向けた中教審では情報ワーキンググループ委員でもあります。

今回は、
1.教科「情報」とは
2.本校情報科での授業
3.これからの情報科
という3つの観点から、ご講演いただきました。

 まず、「1.教科「情報」とは」では、教科「情報」について、これまでの成り立ちや、現在の教科「情報」の科目である「社会と情報」や「情報の科学」について簡潔に説明してくださいました。また、その中で「目標」と「手段」が大切であるというお話が出てきました。例えば、平成24年まで設けられていた「情報A」には、「(1)情報を活用するための工夫と情報機器」に「イ 情報伝達の工夫」という内容が盛り込まれており、そこでの目標(指導内容)は、「情報を的確に伝達するためには、伝達内容に適した掲示方法の工夫とコンピュータや情報通信ネットワークなどの適切な活用が必要であることを理解させる。」でした。そして、それを達成するためにスライドソフトを利用して、プレゼンテーションをしたりするはずが、後者が目的となってしまう傾向があり、「目標」と「手段」が非常に混同されやすい教科であると小原先生は感じているそうです。

 次に、「2.本校情報科での授業」では、現在の生徒の実態や年間計画の紹介だけでなく、実際に学校ではどのように授業をしているのかということを体験することができる「模擬授業」を行ってくださいました。この模擬授業のテーマは、「問題の発見と明確化」でした。問題は理想と現実のギャップであり、今回はペアで自分の理想と現実について発表や傾聴をし合いました。その後、理想と現実の状態をさらに具体化しました。「理想」と「現実」が具体的であるほど、解決策も具体的に考えられるということでした。また、4W1H法(Who、When、Where、What、How)を切り口として考えさせることで、ギャップを埋めることができ、その方法が解決策の提案になるということでした。

 「3.これからの情報科」では、「問題解決」はジェネリックスキルであるということを仰っていました。そのスキルは初等中等教育の段階から情報教育に求められているものであり、必ずしも情報学に限定されたものではないということです。つまり、問題解決の技法やその演習については、必ずしも教科「情報」で行わなくてもよいのではないかということでした。

 ご講演では、教科「情報」の歴史から、模擬授業を交え、最後は、これからの情報科についてまでご講演いただき、とても内容が盛りだくさんでした。高等学校に携わっていない方々でも大変勉強になった内容だったのではないかと思います。

 小原先生、ありがとうございました。




(博士課程前期1年 望月翔太)

窪俊一代表によるプログラムの紹介 堀田龍也教授による講師の紹介 東京都立町田高等学校 小原格先生の講演「高等学校の教科情報では何がどう教えられているか」 グループディスカッションの様子