計算数理科学

情報基礎科学専攻

計算数理科学 A06 Mathematical Modeling and Computation

  • 山本 悟 教授 (Prof. Satoru Yamamoto)      
  • 古澤 卓 准教授 (Assoc. Prof. Takashi Furusawa)      
  • 宮澤 弘法 助教 (Assis. Prof. Hironori Miyazawa)      
研究キーワード計算数理科学、数値流体力学(CFD)、マルチフィジックスCFD、数値計算

マルチフィジックスCFDのスーパーコンピューティング

当研究室では、様々な物理化学現象を支配する数理モデルを構築して、それをスーパーコンピュータにより大規模数値計算することにより、その現象を仮想的に再現する計算数理科学を研究している。独創的な研究を展開するためには、物理学、化学、生物学など複数の自然科学分野を融合した学際研究が今後必要であるが、計算数理科学は複数の研究分野を融合した、まさに学際的研究分野である。特に、計算数理科学の1研究分野である数値流体力学(CFD)をさらに発展させた、マルチフィジックス CFD (MCFD)という新たな研究分野を開拓している。CFDでは数理モデルとしてナビエ・ストークス方程式が解かれるが、MCFDではこれに加えて、様々な物理化学現象を支配する数理モデルを同時に解く。具体的には現在2つの研究プロジェクトを推進している。まず1つ目として、高性能で高信頼なものづくりに有用な計算数理科学として、ガスタービンや蒸気タービンの相変化を伴う熱流動をタービンまるごと大規模数値計算する「数値タービン」を開発している。もう1つの研究プロジェクトとして、水、二酸化炭素、炭化水素など様々な物質の、気体・液体・超臨界流体の状態にある低速から超音速までの熱流動を数値計算する「超臨界流体シミュレータ(SFS)」を開発している。さらに、シミュレーションデータベース(SDB)のみに基づくガスタービンのデジタルツイン実現に向けて、数値タービンとAI技術の融合を進めている。