研究領域・分野一覧

わたしたちは、以下の研究領域・分野に取り組んでいます。
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メディア・リテラシー

私たちは、生活の中でたくさんのメディアと接し、メディア経由で情報を入手します。しかし一般にメディアは、時間や紙幅などの制限によって「情報のすべて」を提供することはできません。情報を発信する側は、情報の受け手に対してわかりやすくなるように情報を「構成」していますが、そのため情報の取捨選択には意図が混入します。話題になりやすい情報を積極的に提供しようとする結果、偏った情報が林立するような事態になり、時に私たちはメディアからの情報に振り回されてしまうこともあります。このようなメディアからの影響を理解し、メディアからの情報を適切に読解し、発信者の意図を受け止めつつ受信者としての合理的な判断を行っていくような力であるメディア・リテラシーが必要になります。メディア・リテラシーは、どのような構成要素でできあがっているのか、それらはどのように育成できるのかについて、理論的・実践的に検討していきます。

学校現場における情報教育

新たな情報ツールが次々と登場する中、飛躍的に増大する情報の中から自分に必要な情報を適切に収集し、判断し、それらを整理、活用し、相手に伝わりやすく表現し、情報ツールをうまく使いこなしてコミュニケーションを組み立てていく能力が求められています。このような能力は「情報活用能力」と呼ばれ、この能力を育成する教育は「情報教育」と呼ばれます。我が国には高等学校に教科「情報」が設置されていますが、小・中学校には特設の教科は無く、各教科の授業の中でこのような能力を育てていく必要があります。情報活用能力が育つような授業づくり、カリキュラム、デジタル教材の開発などに取り組んでいきます。

学校現場におけるICT活用教育

電子黒板や実物投影機など、教室に「教える道具」としてのICTが広く普及しています。これらを活用して「よりわかりやすい授業」を実現し、児童生徒が楽しくワクワクしながら学び、力をつけていくような授業の構成を考えます。そもそも「授業」とは、さまざまな考えを持った児童生徒に対し、価値ある学習課題を教師が設定し、いろいろな考え方を引き出し、比較させ、よりよい解決法を検討させていくという、協同性の高い営みであり、教師はそのコーディネータです。授業が成功する原理を考え、その過程に寄与するICT活用を検討していきます。

傾聴、報告、読解

種々のメディアが発達した今日は、発信と受信の社会的距離が大きくなる時代でもあります。つまり、「この人がこう語った」ことが、他の人の「書く」という営みによって保存・編集され、さらに他の人の「読む」行為によって読解される、ということです。こうした媒介を前提として他者の声を聞くときには、その取材にも読解にも思慮深さや倫理が必要となるでしょう。それを通じて私たちはいかに新しい社会認識や文化を育むことができるでしょうか。これについて、聞き書き、インタビュー、エスノグラフィーなどの実践例を通して考えます。他者に話を聞いて調べる、書く、それを読む、という営みにかかわる教育関係者をはじめ、福祉関係者や広義のジャーナリズム、学習活動のファシリテーターなど、「市民社会で学びあう力」に関心を持つ方々とも関心を共有できるでしょう。


※ キーワード:インタビュー、聞き書き、著者とは誰のことか

法律、著作権、個人情報保護、リスクマネジメント

今や、インターネットは社会の重要なシステムとなりました。社会の一部である以上は、当然に守らなければならないルールがあり、法によって規律されます。場合によっては刑事罰が科せられ、未成年者ならば、親権者や学校もトラブルに巻きこんでしまうのです。ですが、圧倒的に多くの利用者は、自分が法律に触れることなどないと信じています。しかし、ITに関係する法律問題は意外なほど身近なもので、誰もが加害者にもなり、被害者にもなり得る(例えば、電子掲示板における名誉棄損、盗撮等)。リスクを減らすため、ひたすら危険性が喧伝された結果、結果として法が求める以上の萎縮を発生させることがあります(例えば、個人情報保護法)。今後の社会でITを使いこなして積極的に生きていく人材を育てるには、まず教師自身が法律について正しく知り、具体的な問題について他人任せにせず、自分の意見を持ち、自分で考え、適正に行動できなければなりません。この問題の象徴的存在である、知的財産権を通じて、ITの時代を生きる力を身につけたいと思います。

コミュニケーション能力、論理的思考、情報モラル教育

現在の情報社会では、文字・音声・画像・動画などの媒体を介する大量の情報を的確に取捨選択し読み解き、そして発信することが日常の光景となっています。こうした場面において私たちの行動を円滑に進めるためには「コミュニケーション能力」が不可欠です。そして、コミュニケーション能力における分析力や解釈力そして表現力を支援し、効果的に高めるために活用されるが、「論理的思考(ロジカル・シンキング)」や「批判的思考(クリティカル・シンキング)」と呼ばれるツールです。初等中等教育での教材や新聞・テレビ・インターネットなどのメディア情報を題材としながら、これからの情報社会で求められる「論理的思考」という課題に取り組みます。このような取り組みは同時に、いわゆる「ケータイ問題」に代表されるような「情報モラル教育」とも密接なつながりをもちます。「論理性」と「倫理性」とが緊密かつ柔軟に連携する「考える力」のあり方とはどのようなものなのか、一緒に取り組んでいければと思います。

言語力、コミュニケーション、心理

日常のコミュニケーションにおける伝達情報の多くは言語です。そして、その言語を生成しているのも理解しているのも、私たち人間の“心”です。情報通信機器の急速な発展とともに人間同士のコミュニケーションが多様化している中で、今あらためて必要とされている言語力。しかし、その本質は言語を使用する人間の“心”の力ではないでしょうか。話す・聞く・読む・書くといった私たち人間の言語活動を支えている“心”の働きを明らかにしつつ、言語力とは何か、どのように言語力を育んでいけばよいのかについて、実証的に研究していきたいと思います。

英文法、学習環境、外国語教育、言語学的なことばの見方と考え方

小中高の英語および外国語活動担当の先生方に、英語の文法やことばの仕組みについて、より深い知見を養うことをサポートし、併せて情報機器を使った外国語教育の技能を実践的に習得する環境を提供します。

暗号理論、計算量理論、情報セキュリティ

情報社会には、私たちの安全を確保するための何らかの仕掛けが必要です。その仕掛けの基礎となっているのは情報セキュリティ技術で、その技術のさらに基礎となっているのが暗号理論です。暗号理論は技術ではなく科学で、しかも実験ではなく理論の分野ですから数学的で抽象的な議論に終始しますが、実はそうして得られたどの定理も、最終的には情報社会の安全性に直結するという著しい特徴を持っています。現実世界と表裏をなす抽象世界で、暗号理論の一層の深化を目指しています。